ダークな世界を楽しめる作品ヴァンパイア騎士

この漫画は元々作者さんが好きで、出ている作品は全て読んでいたので流れで読みました。
「ヴァンパイア騎士」の作者さんはとても可愛らしい絵を書く方で、お話もギャグテイストが多かったのですが、
この作品でそのイメージを完全に覆されました。
作者さんのほうも知人の方から「シリアスは似合わない」とか言われて大変だったようですが、
結果的にアニメ化になったりとても人気が出たのでファンとして嬉しかったです。
この話は人間と吸血鬼が共に学んでいる黒主学園を舞台に、人間が通う普通科に属する優姫ちゃんが主人公として繰り広げられる物語です。
彼女は幼馴染である零くんと共に風紀委員として、人間と吸血鬼が互いに共存できる環境を守っていました。
ですが、そんな日常も1巻から変化が訪れてしまいます。
零くんの吸血鬼化や学園で起こる事件など、様々なことが彼女を襲います。
そして物語の中盤あたりで彼女の過去が語られ、零くんと別々の道を歩いてしまうことになってしまうのですが、そこはいつ見ても切なくなってしまいます。
ですが優姫をずっと見守り続けてきた枢先輩の思いも大きく、優姫が二人の間で揺れ動きます。
そんな姿も見ていて切なくなりますね。
枢先輩は吸血鬼であり、とても高い立場にいる人です。
この人がとても謎が多い人であり、どうしてそんな行動を取るのか疑問に思うことも多かったです。
ですが彼は彼の理想の為に動いていて、そして優姫を大切に思うが故に動いていることを知った時、思わず涙してしまう場面もありました。
人間や吸血鬼の思惑が交差して、とても深い人間模様も描かれています。
長い寿命を持っているからといって必ずしも幸せでなかいということも分かってきます。
メインは優姫ちゃんと枢先輩と零くんの三角関係だと思いますが、それを抜きにしても読み応えのある面白い作品だと思います。

永野護先生のファイブスター物語

永野先生といえば、アニメのメカやキャラクターのデザインで有名な方ですが、
こちらの漫画のデザインでも、その腕をいかんなく発揮されておられます。
ジョーカー太陽星団にある、無数の惑星、無数の国家に渦巻く沢山の人々。
「騎士」と呼ばれる特殊な人種と、圧倒的な破壊力を誇るメカ「モーターヘッド」。
そしてそのモーターヘッドのコントロールになくてはならない存在、可憐な人工生命体「ファティマ」達の、
歴史と戦いの物語、と、一応くくってみましたが、実際は星団暦を時系列に進むメインストーリーに絡んで、
過去から、未来から、はたまた実際の私達が住んでいる地球から、神の世界から、沢山のキャラクター達が現れて、
「ワケが分からない!」ということは全くないですが、漫画本誌以外に、副読本が何十冊も発行されているという、
ハイパー大ボリュームコミックなのです。
ストーリーは涙あり、時々大笑いありで、密度の濃いSF(SFに限らず)漫画が読みたい!という方には是非!是非!オススメです!
ロボットやらSFやら分子生物学的なエピソードをガンガン出しながら、何故か妖精やら神様やら仏様が出ていらしたり、
それどころか主人公が神様だったり、神様になったりで、SF、というよりファンタジーですよ!叙事詩ですよ!
…と熱く語ってしまいましたが、漫画の進行自体も豪快で、9年休載していたのですが、昨年から再開致しました。
永野先生も「息子に続きを描かせる」とのたまっておられましたので、
私がこの世を去るまでに、最終回が見られないかもしれないという(笑)、
超弩級SFでくくれない漫画ですが、「最近骨太な漫画を読んでないなあ~。」という方、是非オススメです!
副読本は全くなくても大丈夫ですよ。